令和8年度税制改正大綱概要
2025/12/21
令和8年度税制改正大綱
12/19に令和8年度税制改正大綱の発表がありました。
今回は所得税について主な改正項目を要約して説明いたします。
今回の改正は、物価高への対応、投資の促進、格差是正、および防衛財源の確保を主な目的としています,。
1. 物価高への対応と「178万円の壁」への対応
物価上昇による実質的な増税負担を軽減するため、基礎控除等の水準が引き上げられます。
基礎控除および給与所得控除の引き上げ:
基礎控除(本則): 現行の58万円から62万円へ引き上げ,。
給与所得控除(最低保障額): 現行の65万円から69万円へ引き上げ,。
適用時期: 令和8年(2026年)分以降の所得税から適用,。ただし、事務負担軽減のため、令和8年分は年末調整で対応し、月次の源泉徴収への反映は令和9年1月1日以降に支払われる給与等からとなります,,。
「178万円の壁」への対応(時限措置):
三党合意に基づき、基礎控除の特例を加算することで、全ての納税者の所得税負担開始水準(課税最低限)を178万円以上とします,。
適用時期: 令和8年・9年の時限措置として講じられます,。
2. 資産形成と投資の促進(NISA・暗号資産)
NISA(少額投資非課税制度)の拡充:
つみたて投資枠の対象年齢を0歳からに拡大します(0~17歳は年間投資枠60万円、非課税保有限度額600万円),,。
対象指数に「読売株価指数」や「JPXプライム150指数」などの国内指数が追加されます,。
適用時期: 令和8年以降の各年より。
暗号資産の申告分離課税化:
一定の暗号資産の譲渡所得等について、他の所得と分離して**20%(所得税15%、住民税5%)**の税率で課税し、3年間の繰越控除を認めます,,。
適用時期: 金融商品取引法改正法の施行日の翌年1月1日以降の譲渡等から適用。
3. 格差是正と子育て支援
超高所得層への課税強化:
極めて高い所得(基準所得金額)から差し引く特別控除額を3.3億円から1.65億円に引き下げ、税率を22.5%から**30%**に引き上げます,。
適用時期: 令和9年(2027年)分以降の所得税から適用,。
ひとり親控除の拡充:
控除額を現行の35万円から38万円に引き上げます,。
適用時期: 令和9年(2027年)分以降の所得税から適用,。
住宅ローン控除の延長と拡充:
適用期限を5年間延長(令和12年末まで)し、省エネ性能の高い既存住宅の借入限度額引き上げや、子育て世帯への優遇措置を拡充します,。
床面積要件を40㎡以上(現行50㎡以上)に緩和します,。
適用時期: 令和8年1月1日以降の入居から適用。
4. 防衛力強化に係る税制措置
防衛特別所得税(仮称)の創設:
所得税額に対して**税率1%**の付加税を課します,。
復興特別所得税の調整:
復興特別所得税の税率を1.1%(現行2.1%)に引き下げる一方、課税期間を令和29年まで10年間延長します,。
適用時期: いずれも令和9年(2027年)1月から適用,,。
5. その他の主な改正
青色申告特別控除の引き上げ:
e-Taxによる申告や優良な電子帳簿保存を条件に、控除額を最大75万円(現行65万円)に引き上げます,。
適用時期: 令和9年(2027年)分以降の所得税から適用。
教育資金の一括贈与非課税措置の終了:
適用期限である令和8年(2026年)3月31日をもって延長せず終了します,。
