新NISA
2024/01/09
新NISA
~長期資産形成に向けて~
株式・投資信託の売却益や配当・分配金に対して税金がかからない(非課税)NISA(ニーサ)。
令和6年1月1日から口座開設期間が恒久化され、投資限度額の拡充及び保有期間の制限が撤廃されるなど大幅に拡充されました。
【従来の制度からの変更点】
(1)「成長投資枠」と「つみたて投資枠」が設けられ、年間投資枠がそれぞれ「240万円」、「120万円」に!
また、2つの枠は併用が可能ですので年間最大360万円の投資が可能!
(2)非課税保有限度額が増加
年間投資枠の拡大とともに、非課税の保有限度額も1,800万円に拡大!
(3)保有期限
売却益や配当・分配金を非課税で運用できる期間も無期限化!
【NISA制度拡充の背景】
NISAの拡充は、日本の超高齢化に伴い老後の生活費を将来の公的年金制度だけでは十分にまかないきれなくなっており、老後の生活費は国民一人一人が自分で準備する必要があることを示唆しています。
投資に馴染みのない日本人は「投資」と聞くと、「損したらどうしよう!」と思いますが、NISA口座で投資できる株式・投資信託は全ての投資商品が対象となっている訳では無く、長期的資産運用にある程度適した商品のみが対象とされています。
もちろん、投資ですので預貯金のように元本が保証されているわけではありませんのでリスクはあります。
短期的視点で考えると一時点では損失が発生している場合もあろうかと思います。
ただし、その損失は売却をするまでは単なる「含み損」であり、確定した損失ではありません。
長期的視点に立った場合にはその後、運用益が発生する局面も出てきますので長期間の投資になればなるほど平準化されリスク低減につながります。
【NISA口座を活用した長期投資のメリット】
NISAは老後の財産形成の目的として行うことが望ましく、長期的視点での投資が有効です。
もちろん金融商品にもよりますが、具体的な数字で説明しますと、例えば20年間 3%の複利で運用できたとすると、20年後には約1.86倍になる計算です。
年間投資枠の360万円をNISA口座で運用すると20年後に約670万円になります。
一般口座で運用すと所得税・住民税が約20%課税されますがNISA口座であれば非課税ですので運用益をそのまま再投資でき複利運用の効果を最大限に生かせます。
また、NISA口座では様々な株式・投資信託を購入することができ、個々のリスクの許容度に応じて投資ができます。
例えば、国内債券50%、国内株式25%、外国株式10%、外国債券15%といった感じです。
【NISA口座を最大限生かすためには】
毎年の年間投資枠(360万円)いっぱいの投資を行い、できるだけ早く1,800万円の非課税保有限度額を使い切ることです。
最短5年(1,800万円÷360万円=5年)で使い切ることができます。
【すでにNISA口座がある場合は?】
既にNISA口座をお持ちの場合は自動的に新NISA口座が設定されます。
旧NISA口座に保有している商品は一般NISAでは購入時から5年間、つみたてNISAでは20年間、そのまま非課税で保有可能ですが、売却も自由です。
ただし、非課税期間終了後に新NISAに移管はできませんので、途中で解約して新NISA口座で新たに金融商品を購入することも検討が必要です。
【ぜひ、NISAの活用を!】
また、NISA口座は一人一金融機関でしか口座開設ができません。
各金融機関で扱っている金融商品や手数料等も異なりますのでよくご検討ください。
老後の財産形成を目的とした長期投資を目行う場合、少しでも早い方が投資メリットがあります。
毎月少額の積立でも結構ですので、長期的視点での投資を行ってみてはいかがでしょうか??